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ハイテクジャパン

食べものをおいしいまま長期間保存する、進んだ日本の冷凍技術


パート1

氷の結晶を大きくしないことがおいしさの秘けつ

 食べものを冷凍し、−18˚Cより低い温度にすると、バイ菌やカビが繁殖できなくなり何年間も保存できます。この冷凍技術のおかげで、私たちは、外国から輸入された肉や魚などの食べものや、調理済みの冷凍食品を食べることができるようになっています。


船上で急速冷凍され、港に着いたマグロ

船上で急速冷凍され、港に着いたマグロ(写真=JTBフォト)


 これまでの冷凍技術には、弱点がありました。一度冷凍した食べものは、とれたてや、作りたての食べものに比べて、あまりおいしくありませんでした。その最大の理由は、冷凍する時、食べものの中で氷の結晶が大きくなり、細胞をこわしてしまうことでした。細胞がこわれると、解凍した時に栄養成分などが液体(ドリップ)となって外に流れ出したり、食感が変わってしまったりするのです。


マグロのにぎり寿司

マグロのにぎり寿司。冷凍技術が進んだことで広く親しまれるようになった(写真=アフロ)

 この問題を解決するために開発されたのが「急速冷凍(きゅうそくれいとう)」という技術です。食べものの中の水分が凍り始めると、約−1˚Cから−5˚Cの間では氷の結晶が成長していきます。この温度帯を早く(できれば30分以内で)通過させれば、氷の結晶の多くは大きくならず、細胞はこわれません。


 日本は、1960年頃からこの急速冷凍技術を船上でのマグロなどの冷凍保存へといち早く実用化しました。さらに急速冷凍後も−50˚C以下で低温保存することでマグロのおいしさはぐんと長持ちするようになり、世界各国で刺し身や寿司などの普及に大きく貢献しました。